異物を誤飲した場合、どのような合併症が起こることが考えられるのでしょうか?
また、どのようにフォローしていけばいいのでしょうか?
異物を誤飲した場合、腸管が破れる(消化管穿孔を起こす)ことがある?
異物を誤飲した場合、90%以上は自然排出されるため、消化管穿孔などを起こすことはまれです。
尖った鋭的な異物であっても手術を必要とする穿孔を起こす頻度は25%程度と報告されており、胃を通過した消化管異物に下剤投与は禁忌とされています。
鋭利な異物である場合、胃または上部十二指腸内にあれば、内視鏡的に摘出するべきですが、摘出不可能な場合は、レントゲンで経過を追い、3日間同じ場所に停滞をしているようですと、外科的摘出の適応となります。
異物を誤飲するリスクは?
異物を誤飲するリスクとしては、
- 年齢6か月~6歳の小児
- 高齢者
- 精神科患者
- 精神遅滞者
- 歯の状態が悪い人
- 義歯による感覚消失
- 不十分な咀嚼
- 視覚障害
- 受刑者
などがあります。
消化管穿孔を起こす可能性がある異物とは?
消化管が穿孔する可能性がある異物誤飲としては、
- 鋭利な金属
- 動物の骨
- 魚骨
- 薬のpress through package (FTP)
- 爪楊枝
などがあります。
参考文献:
画像診断 vol.27 No.3 2007 P291
日臨外会誌 73:1115-1119,2012