偽性腸閉塞症(intestinal pseudo-obstruction)は、機械的な腸閉塞がないにも関わらず、腹部膨満、腹痛、嘔吐などの腸閉塞症状を引き起こす疾患です。

腸管の蠕動運動が障害されることが原因と言われています。

偽性腸閉塞症は

  • 急性型(Ogilvie症候群とも呼ばれる)
  • 慢性型

の2つに分類されます。


急性型偽性腸閉塞症(Ogilvie症候群:オギルビー症候群)

大腸に分布する自律神経系の異常が原因となり、急性の機能的な大腸通過障害による大腸閉塞の症状を来します。

原因

腹部手術後に発症する報告が多い。

診断

  • 器質的な腸閉塞疾患
  • 中毒性巨大結腸症

を除隊して、腹部症状・大腸の拡張所見から診断されます。

慢性型偽性腸閉塞症

指定難病の対象疾患となっています。

家族性の発症も報告されています。

原因

筋性、神経性などが考えられているが未だ不明。

障害される部位

小腸・結腸が多い。

参考:画像診断 vol.38 no.6 2018 P536-537