骨盤内放線菌症とは?分類と画像所見

放線菌症(actinomycosis)は口腔内や上気道、腸管などの粘膜に存在する常在嫌気性菌により起こる慢性肉芽腫性疾患です。

常在菌ですので、通常は病原性を示しません。

しかし、粘膜の損傷などをきっかけに組織内に入り、発症することがあります。

腹部の放線菌症

腹部に起こる放線菌症は、

  • 回盲部
  • 女性器

に多いとされます。

症状としては、腹痛、嘔気、嘔吐、下痢、体重減少、弛緩熱などがあります。

放線菌症の臨床経過は、

  • ①初発期:不定愁訴のみ
  • ②腫瘤形成期:肉芽腫を形成する
  • ③瘻孔形成:他臓器や腹壁と瘻孔を形成する

の3段階に分類されます。

骨盤内放線菌症の原因は?

女性器に起こる骨盤内放線菌症の多くはIUD装着による上行性感染が多く、90%程度と言われます。

発症した人の装着期間は平均10年程度で、装着後2-3年で放線菌の検出頻度が高くなると報告されています。

骨盤内放線菌の画像所見の特徴は?

画像所見としては、CTやMRIにおいて

  • 多数の膿瘍腔(DWIで高信号、ADCの信号低下、T2強調像で高信号)
  • 線維化・肉芽腫形成(T2強調像で低信号)
  • 解剖学的境界を越えた浸潤所見(そのため悪性腫瘍との鑑別が問題となる)

といった所見を認めます。

参考:臨床画像 vol.34 No.4 2018 P422-423


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