小児においてエコーやCT検査で腸管壁肥厚を認めた場合の鑑別についてまとめました。
小児の小腸の腸管壁肥厚の鑑別
- 感染性腸炎
- 蛋白漏出性胃腸症
- 小児脂肪便症
- GVHD
- Henoch-Schönlein紫斑病
- リンパ管拡張症
感染性腸炎
エルシニア、カンピロバクター、サルモネラ、赤痢、大腸菌などを考える。
小児脂肪便症
小児では最も多い慢性の吸収不良症候群であり、生後1年くらいで下痢で発症する。
GVHD
骨髄移植後の約半数に移植後2週間から2ヶ月の間に発症する。
Henoch-Schönlein紫斑病
消化管の粘膜下層に血腫を生じることにより腸管壁肥厚を来す。
リンパ管拡張症
先天的な場合と、炎症や腸回転異常によりリンパ管が閉塞することに続発する。
参考文献:必修 小児の画像診断 P128